2009.12.19
D-Tracker の インプレッションです。
何をいまさら・・・と思う方も?いらしゃるかと思いますが、
IPTOS製作テスト(←できるかどうかはお楽しみ)で試乗して、
意外と・・・あれっこれはイイかも!
と、思ったのでインプレします。
新型になったD-TRACKER、
乗った最初の印象は、「あらっ すなおになってる!」でした。
単純に外観のデザインがシャープな感じになっただけでなく、
中身もしっかりリニューアルされていました。
旧型は、オフロードバイクをそのままホイールサイズ変更した、
ちょっと改造車っぽい荒削りな感じがありました。
(またそれも面白さのうちですが。)
しかし、この新型は、はじめからロードバイク生まれのような、
非常に素直なハンドリングです。
そして、ブレーキが、効くようになりましたね。。
ブレーキも、ロードバイクレベルになりました。
サスペンションですが、
ピッチング(ブレーキやアクセルを開けたときの前後への沈みこみ)は、
効くようになったブレーキとオフロード譲りサスペンションの組み合わせですが、
純粋なロードバイクと比べると若干ですが大きめかな?という感じ。
D-Tracker専用の踏んばり感のあるセッティングになっていて、
効くブレーキに対してコントロールがしやすい動きにされていますね。
この動きもうまく利用して走りたいです。
○スリムで自由度のあるポジションは、ライディングを楽しむベテランにもおすすめ。
オフロードのボディーは、
前後に長いシートのおかげで、
自由にポジションが作りやすくて個人的には大好きですね。
大きなボディーアクションもしやすいので、
(後ろのニンジャと比べるとシートが前後に長いのが、よくわかりますね。)
体の自由度のある素直なバイクは、
「楽しみながら」いろいろ「試す」ことでライディングを変化させて、
テクニックの幅を広げるることが出来きると思います。
なので、このD-Trackerは、
素直なハンドリングで、ビギナーさんにお勧めできるのはもちろんですが、
車のパフォーマンスが高いゆえにライディングがマンネリ化されがちな
大型乗りのベテランの方にも、是非乗っていただきたいです。
たとえば、遊ぶ&学ぶシチュエーションだと、
警察系講習会やSRTTスラロームDAYなどの
コーススラローム走行などの練習では、
けっこう楽しく走れそうですね。
○すこし高いシート高は、欠点ばかりではないのです。
オフロード系のちょっと高いシートは、
足が付きにくい〜と、よく敬遠されやすいです。
まあ、たしかにまたがると足つきという意味では、
車高が高い分、同クラスのロードモデルより少々悪い傾向だと思います。
でも、車体の幅はスリムなのでシート高の数値の割には足が付きやすく、
さらに、車重も比較的軽いので、慣れれば怖さは半減するかなと思います。
ご心配な方は、一度ご来店いただいて試乗車に跨って試してみてください。
この高めなシートは、
シート〜ステップの距離が長く(ヒザの曲がりがゆるい)
踏ん張りがきく=滑った際などの立ち上がり動作がしやすいのが、
特徴であり利点でもあります。
シートが高い分、目線も高いので、見通しもいいです。
この高さ、見通しのよさは、
市街地走行やツーリングでも、とても気持ちがイイです。
一度ご試乗なさってみてください。
また、セール車両は、台数が限られておりますのでお早めに〜!
2008.11.18
奥多摩ツーリング(お客様編)
お客様のあたたかいインプレをいただく好機に恵まれ当社から大月往復約200kmの道のりをD-トラッカーXとXR230モタードの2台とジェンマにて走破して参りました。 天気予報は曇りと殆ど断定的でしたが、まじめに働いていたおかげで神様が見方したのかほとんど晴れのあたたかい一日でした。
今回 TEST RIDE においでいただきましたお客様は横浜市泉区にお住まいのS氏。
身長173cm。50歳。オートバイキャリア26年の大ベテラン。
乗り継いだマシンはXL125,GB250,GB500,ホライゾン,FJ1100,そして現在はVFR800とセロー250の2台体制で、特技は夜中に目が覚めたときにそのままツーリングに「スクランブル発進」すること。最近は日帰りで500から600kmのソロツーリングが多い。
一番の思い出は2005年11月に3泊4日で東北ツーリング。男鹿、津軽、十和田湖をまわったこと。立ち寄り入浴とツーリングルートには氏の拘りがあります。
飛ばし屋では無いがその淡々と走行するレベルはさすがベテラン。
確実に要所を捉えます。
今回はそのS氏にセローと用意したモタード2台を比較試乗していただきツーリングユーザー目線からのインプレッションをお届けします。
200kmのデイトリップの始まりです。
朝6時30分店頭集合。用意した車両をゆっくりとチェックするS氏。
足つきの確認やポジションの確認、スイッチの使い勝手など、ツーリング前に入念な確認をされ、大月に向けていざ出発となります。
16号を八王子までほとんど渋滞。
朝7時という時間がいけないのか16号はいつもの大渋滞。
3台いるのですり抜け無しが暗黙の了解。
S氏は少し進んではブレーキのチェックを行っている様子。停車時ギヤをトップまで入れて見たり、渋滞の間も研究を欠かさない。八王子に近づくに少し緩和されるもやはり車は多い。市街地を抜け、道の駅にて一回目の休憩をとり様子を確認。
まだ渋滞
その後奥多摩の駐車場までD-トラッカーXをご試乗いただくことにしました。同条件下で渋滞路を再度比較していただきます。完全に停止してしまうことがある状態や、少し走ってはまた信号という状態を繰り返しXR同様ゆっくり確認していただきながら走行が続きます。
奥多摩の駐車場に到着時にはD-トラッカーXの大体のフィーリングもつかまれていたようです。
須田 :D-トラッカーはいかがでしょうか。
S氏 :XRと同様ブレーキも効くし、安定もしています。ただし渋滞時などのゴーストップはXRが優位です。
低速はXRがトルクフルで乗りやすいような気がします。
ただし、振動は少ないです。スムーズに吹け上がるのは気持ちがいいですね。
須田 :ポジションはいかがでしょうか。
S氏 :特に違和感はありません。XRに比べシート高が少し高いですね。ハンドル位置、ステップ位置ともにいやな感じはしません。
奥多摩周遊道路 おじさんたちの峠道
次は奥多摩周遊です。
峠のステージに突入しますがくれぐれも安全運転で正しいレポートしてみようと心がけて山に。
秋が始まっている山道は枯葉が多いので危険がいっぱいなのです。
いろんなバイクがきていました。アメリカン、峠の飛ばし屋、原付、自転車。平日なのにすごいことです。
道路工事もそこいらでやっています。飛ばし屋が危険な追い越しをしたり、
今も昔も変わらないここをXRから試乗していただきました。2速3速と気持ちよく吹け上がるエキゾーストノートを響かせ紅葉した山肌をバックにひたひたと山を登っていきます。
曇が広がって少し寒いですが空気がきれいで気持ちがいい。
D-トラッカーXは良く走ります。
倒立フォーク、DOHC、水冷、FIなどXRには無いアドバンテージがここにありという感じで、ヤマハWR250Xというわけにはいかないでしょうが旧型D-トラッカーとはまったく別物の仕上がりです。
また峠試乗直後のS氏に質問をぶつけます。
須田 :どうですか?どちらからでも?
S氏 :漢字一文字で言うとD-トラッカーXは「剛」でXRは「柔」ですね。XRはやはりやさしい感じで、峠道を攻めるというよりは何でもそれなりにこなせるやさしい感じが漂います。ということで「柔」。
須田 :また取り替えていただき引き続きお願いします。
続く峠道R139松姫峠から大月へ
お昼に近いのに食事もまだ、ただ細く長く峠道が続いていきます。あまり対向車もこない山間の峠をS氏は淡々と越えていくのです。 山肌は標高の割りにはさほど紅くなく50km/h前後の安心モード走行が我々を大月に安全に導くのですがかなり路面が悪く伴走しているジェンマが辛そうでした。
モタードでも格好はオフロード。こんなときは軽量さとサスのストロークの大きさが大きな武器になりました。
XRはこういうステージで安心して走れる車両のひとつであると思います。S氏とも共感したのですが。
大月市街でお昼ごはん。食べ終わるとまたインタビュー
S氏とお昼を簡単に済ませてここまでのインプレのまとめをしたくて昼休みを取りました。
本当に真面目な方でこちらのリクエストに100%応えていただきました。
須田 :午前の部終了ですね。お疲れ様です。
コースの選択もさすがですね。200kmちょっとで帰れそうです。
かなりの距離をワインディングで走行しましたがここで高速道路以外のインプレをある程度整理させてください。各々のルックスからの印象を聞かせてください。
S氏 :はい。内容が重複しますが、D-トラッカーXは攻撃的なイメージが強く、反対にXRはやさしい感じがします。
須田 :本日走行していただいた結果で2車のフィーリングの違いをそれぞれお願いします。
S氏 :だいたい今までお話したとおりですが結果的には「剛」と「柔」です。私はどちらかと言えば「柔」が好きです。オフロードとモタードというカテゴリーで考えれば、今回試乗してみてブレーキの効きや、接地感覚はセローと比べても安心できるものでした。これは新しい発見でした。
須田 :そうですか。XRお気に入りですね。それでは高速で帰ってその後また総評をお願いします。
中央で八王子まで帰る。バイクにも昼ごはん
いつもよりインタビュー、撮影の時間がかかるのであっという間に時が流れます。
このまま大月から中央道に乗って途中で給油&乗り換えて最終ステージに向かいます。
少し混雑し始めた道路にはすでに西日が差しています。談合坂で給油時にD-トラッカーXは34km/Lを軽くマークしていて、その後はまだ未給油なのでわからないのですが、
高速道路がほとんどなのでもっと良いはずです。これだけ走れば十分エコって言うんじゃないでしょうか。今後はマイクロロン処理も大きく期待させることとなりました。
車の流れに乗ったり、たまに追い越したりしながら比較的ゆっくり八王子へその後八王子バイパス経由で弊社に到着バイクをしまったらそろそろ暗くなりました。
疲れているのにまたインタビューなのです。S氏申し訳ありません。
須田 :お疲れ様でした。ご協力ありがとうございました。最後ですのでもう少しだけお願いいたします。高速2台乗り比べですがいかがでしょうか。
S氏 :はい。D-トラッカーXは250ccを見せ付けるパワー感です。セロー、XRと比べて確実に違います。100km/hからの加速も良いです。
やはり振動が少ないのはピカイチで安定感はいいですね。
XRモタードもパワー感こそ負けますが直線、コーナーとも不安はありません。
振動もあるのですが一日200から300km程度のツーリングなら問題なく、充分楽しめると思います。
両車ともに高速本線の合流付近のコーナーリングや高速走行中のブレーキは不安になるようなレベルにはありません。安心して走行できます。
欲を言えばXRに250cc搭載のエンジンがあればいいと思いますが・・。
須田 :最後に伺いたいのですがオートバイとはS氏にとって言葉で表現するとどのようになるのでしょうか。
S氏 :オートバイとは何ですか?
(しばらく沈黙があり)
それはいつでもそばにある空気の如く自然なものかな(ちょっと気障?)。
ないと淋しい気がします。
須田 :本当に今日はありがとうございました。
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